「究極の選択だ。大切な妹を取るか、愛しい恋人を取るか。二人に一人。さぁ、選ぶといい。どちらの命を取るのかを」
 松組のクイズ王・佐々木の言葉に土屋透也は無表情のまま片眉を少しだけ上げた。
「兄さんっ!!私のことはかまわないからっ!!」
「実沙!?だめだよつっちー!!大事な家族を見殺しにしちゃだめだ!!」
 実沙の言葉にぎょっとして、如月輝恵はポニーテールをぶんぶん振って反発した。
「…………佐々木、クイズ王なら何でも答えられるんだな?……………………問題です…」

『みんな大好き(?)缶蹴り大会』 第参部 「つっちーとてるてると薄幸少年」

 なぜこんな展開になってしまったのか、それは時間を2,3時間ほど戻して振り返ってみる必要があった。
 わずかに残っていたコスモス組の生存者と共に、私は私立だからこそなせるようなただっ広い校庭を駆け回っていた。
 極度の疲労と、みんなをまとめることになった責任感からか注意力散漫になっていて角を曲がったところで誰かとぶつかってしまった。
「っと!すまない、大丈夫か…って、実沙じゃないか?!どうしたんだ、お前が人とぶつかるなんて珍しいじゃないか」
 ぶつかってしまった人物は私の1つ上の兄だった。
「え?…あ、兄さん!ぶつかってしまってすみません」
「いや、それはいいんだが、気を引き締めた方がいいんじゃないか?曲がりなりにもリーダーになったんだろう?」
「つっちー、実沙は疲れてるんだよ。午前中は斬り込み隊長として最前線に立って、今は司令塔も兼任しているんだから疲れない方がおかしいって」
 兄さんの横には婚約者の輝恵義姉さんがいた。
 兄さんと輝恵義姉さんは、兄さんが暴走するときがあるがそこを除けば幼等部一の熟年夫婦として有名なのである。
「あ、義姉さんも……って、え?何でその事を知っているんですか?」
 確かに私は午前中は斬り込み隊長、今は司令塔を兼任しているが、私が姿を見せるのは年少、年中のみなので年長である兄さん達が知っているとは思わなかった。
「なんや、心外やな〜。わいのこと知らんのかいな。つっちー、ちゃんと教えときやー」
 いつの間にか現れたのか、私の背後には関西弁の兄ちゃんがいて、私は心臓が飛び跳ねるほどに驚いた。
「あぁ、直やん。(本名:西川直也)何か新しい情報入った?」
「当たり前やん。生き残りクラスはあと4つや。うちの竹やろ、女帝はんがおる梅に、実沙ちゃんとこのコスモス。ほんでやっかいななんが松組や。年中で一番って言われてはったひまわり組をつぶしよったんよ」
 私は直やんと呼ばれた人の情報網に感心した。
 今のところ、正式に決定している残りクラスは先程直やんさんが言った4クラスに加え、年中ひまわり組と、年長杉組・銀杏組も残っていたはずだ。
 いつの間にかその3クラスは脱落していたようだ。
 それが放送される前に知っているなんてすごいとしか言いようがない。
「えっ、じゃあ年中で残っているのは私たちコスモス組だけですか?」
「ま、そういうこっちゃな。流石に年少で残ってるんはおらんようや」
 私がふぅん、と感心していると、トントンと誰かに肩をたたかれた。
「大丈夫?実沙」
 そこに立っていたのは一緒に行動していた亮君だった。
「何?どうしたの亮君」
「…ちょっと待て。『実沙』だって?」
「えぇ、何か問題でもありますか?お義兄さん
 亮君が兄さんのことを『お義兄さん』と呼んだ瞬間、兄さんの頬がぴくりと動き、次の瞬間には2人の間にはこれでもかというほどの殺気が広がっていた。
「えーっと、君。名前は?名前も名乗らないのはひっっっっじょーーーーに失礼だよ」
「そうですか?相手の名前を知りたいのならまず自分から名乗るものだと思いますけど?」
「ああ、亮君!こっちは私の兄の土屋透也。年長の竹組なの。隣にいるのは恋人の如月輝恵さんで兄さんと同じ竹組。兄さん、義姉さん、こっちは同じクラスの越前亮君。軟式テニスが得意なの」
 私は2人の間にただならぬものを感じ、無理矢理2人の間に入る。
「テーニースー?実沙、お前の好きなタイプはお兄ちゃんみたいな漢じゃなかったのか?」
「お義兄さん、押しつけはいけないですよ。そんな性格じゃ彼女もあきれるんじゃないですか?」
「はっ、甘いな。俺とてるてるはいつでもどこでもLOVE×2だぜ!なぁ、てるてる!?」
「つっちー、人前ではずいこと言わないでよ、もう!」
 亮君は2人に対していってはいけないことを言ってしまった。
 兄さんと義姉さんに恋話を振ると、必ずと言っていい程に暴走気味ののろけに入ってしまうのだ。
「そんな今更恥ずかしがること無いやんけ。年がら年中いちゃついとるクセに」
 どうやら直やんさんは2人の手綱の握り方を心得ているようで今回は兄さんと義姉の惚気には突入しなかった。
「っていうか、兄さんと亮君は何でケンカ?しているの?」
「「「「……………………………………………はぁ??!!」」」」」
 私は何か変なことを言ってしまったのだろうか。
 兄さん達の反応が返ってくるまでにかなりの間があった。
「実沙、気づいてなかったのか…。と言うことはだ。今のところお前に希望は無いというわけだ。ならいいか」
 なぜか急に元気になった兄さんは、はっはっはと笑いながら亮君の肩に手を置いた。
「やってられんわ…」
 と、次の瞬間。
 悲劇が起こった…。
どこからともなく縄がやってきて、華2人-輝恵と実沙-を連れ去っていった。
「「ふぎゃーーーーーーーーーーー!!?」」(プラチナ語)
「はーっはっはっは!!やぁ、愚民ども!いい眺めだろう?」
 声が発せられた方、屋上を見るとそこにはなぜか黒いマントを羽織った男が一人、高笑いをしながら仁王立ちをしていた。
「ちょっ!!マジ…高いところはカンベンしてーーーーーーーーーーーーー!!!」
 怖いモノ(女帝以外)知らずで有名な実沙が半泣き半笑いで固まったまま叫んだ。
「実沙落ち着けーーーーっ!!ほーら、うさちゃんだぞーーー」
 兄さんはどこにそんなモノを入れていたんだと思うようなところ、ベストの内側からウサギのぬいぐるみを取り出した。
「そんなもんで落ち着けるかーーーーー!!!」
 というかなぜ兄さんはうさちゃん(手のひらサイズ)を持っているのか、微妙に謎である。
「ほんならくまさんがええかー?くまのブライアンやでーーー」
 それなら、と直也さんも兄さんに負けじと懐からくまのブライアンを取り出す。
「なんでやねんっっ!!??」
 私のツッコミに、"ひどいなぁ""ほんまやわぁ"とおばちゃんの世間話みたいに、しかもウサギのマリーとブライアンを使って会話をする2人。
「ていうか、さっさと助けに来ないと兄さん達と
絶交してやる!
 その一言でつっちーの中に稲妻が走った。
「待ってろよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!今兄ちゃんが助けに行くぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「ちょっと待て!俺の方が先に実沙のこと助けてやるからおとなしく待ってろよ!!」
 ぐわっと2人がすごい勢いで走り出す。
「青春ってええわ〜」
 そして最後に年寄り臭い台詞を口にした直やんが小走りで去っていった…が、いつの間にか忘れられていた華2人をさらった誰かのことは皆すっかり頭の中から抜けていた。
「ぐっ、ぐっ、愚民どもーーーーーーー!!この佐々木様を無視するなぁっっ!!」
 男どもに無視された佐々木が声を荒げた次の瞬間に、屋上に続く扉がバーン、と小気味いい音を立てて開いた。
 もちろんそこには愛の力で瞬間移動のごとき速さで移動したつっちーが仁王立ちしていた。
「悪かったなっ!!さぁ、実沙と輝恵を離すんだっ!!」
「はやっ?!!」
 つっちーのあまりの速さに佐々木は思わずつっこんでしまった。
 と、その時。
 どういう仕掛けかのかつっちーの足下にロープがからみつき、つっちーは思いっきり校庭は放り出された。
「ざまぁみろ!!トラップその1、"
飛ぶんです君"の威力を思い知ったか!」
 高らかに叫ぶ佐々木だが、投げ飛ばされた本人、つっちーは古武術で培った運動能力で屋上から落とされてもなんとか上手く着地をキメた。
「かっこいい…、つっちーvv」
「さっすが兄さん!!」
 上手く着地をキメたつっちーに惚れ直す華2人。
「でもさ。これって振り出しに戻る、じゃん」
 が、そこはツッコミの女王・てるてる。
 つっちーのミスに鋭くツッコんでおくのを忘れない。
「大丈夫さ、てるてる、実沙!!すぐに助けに行くからな!」
 そう叫ぶとつっちーは再び校舎内へと走っていった。
 
 その頃亮君と直やんは。
 佐々木の部隊(パシリ)と対面していた。
「さぁ、ここで問題だ!答えは簡単!1+1は?!」
 階段の途中で高らかに叫ぶパシリ・荒井。
「2に決まってるだろ」
 亮君は階段下の踊り場で自信満々に答える。
「ブッブー、はずれです。答えは簡単でしたー」
 が、パシリ荒井は亮君の答えを聞いた瞬間嘲るような笑みを浮かべ、というか実際嘲ながら答えを教える。
「…………………………………………潰す!」
 もちろん、我らが亮君はその答えに納得がいかないのと、見下されたことに腹が立ったのでパシリ荒井を潰すことにした。
 いつどんなときもラケットとテニスボール×2を持ち歩いている亮君は、「強行突破!!」とばかりに鮮やかなツイストサーブを決めた。
 ボールはもちろんパシリ荒井の顔面に直撃し、パシリ荒井はばったりと倒れてしまった。
「さっすが噂のサムライ北次郎の息子、亮君やなぁ。きっれいにツイストサーブ決まりおったなぁ」
 後ろで「ホゥホゥ」と親父臭く頷く直やん。
 今の今まですっかり存在は忘れ去られていたかもしれない。
「次は西川直也。君に問題だっ!!」
 どこからともなく現れた佐々木の下僕その2、パシリ・林が今度は直やんに問題を出そうとする。
「問題です!卵が先か鶏が先かっ!?」
「そんなん鶏に聞かんかボケーーーーーーーーっ!!!」
 パシリ林は、関西人特有の裏手ツッコミで荒井同様見事に撃沈した。
「へぇ、結構やるじゃん」
「ふっふーん!若いモンには負けへんでー!」
 腰に手を当ててふんぞり返りながら言う直やん。
「…1歳しか違わないのに『若いモンには負けへんで』なんて言ってる時点でジジくさいけどね」
 しかしそこに容赦なく持ち前の毒舌を浴びさせる亮君。
 年配者への礼儀という考えはまだまだお子様の亮君にはないようだ。
「ガーンッ!?な、なんやてーっ!?」
 直やんは、ひどいわひどいわ〜っ、と叫びながら廊下を駆けていった。
「………ジジくさいって言うかオバサンくさい」
 ぽつりと呟いて亮君も早足で直やんの後を追った。

−その頃のつっちー−
 1階の廊下で、体を張った○×クイズ(正解ならマット、不正解なら小麦粉や泥の池が待っているアレ)、しかも10問連続で正解しなければいけない、という過酷なクイズと対面していた。
『第一問。今日ノ最高気温ハ28℃デアル。○カ×カ?飛ビ込ミナサイ』
 つっちーは問題を聞いた後、数秒考え込み、答えに行き着いたのか意を決する。
 が、次の瞬間!
 『ガスッ!!』と、つっちーの拳が問題マシーンにのめり込み、問題マシーンは見事にショートした。
『ルール、違反デ…ス。ヨッテ、……貴方ニ、ハ振リ出…シニ戻、ッテイタ……ダキマ、ス…』
 問題マシーンが最後の力を振り絞ってつっちーに宣告した数拍後に、つっちーの足下が『ガコンッ!』と音がしたかと思ったら、無くなっていた。
 もちろんつっちーは重力に従って落ちたわけだが、その下は滑り台になっており、しばらく滑ったら外へと放り出されていた。
「兄さーん!頑張ってくださいっ!!ってか、早く助けてーっ」
「つっちー何やってんだよ!?いい加減に学習しろよバカー!!」
「はーっはっはっは!!愚民はやはり愚民だな!!野蛮なことしかできない能無しめ!!」

−なんだかんだで、そんなこんなの(どんなこんなの?!)2時間後−

「ふっふっふっふ。待っていたぞ、土屋透也、西川直也、越前亮よ!!」
 ようやっとの事で屋上にたどり着いたつっちー、亮君、直やんを迎えたのは相も変わらずふんぞり返って仁王立ちしているクイズ王・佐々木だった。
「佐々木!輝恵と実沙を返して貰おうか!!」
 2時間程、幼等部内を走り回っていたのに疲れた様子が全く見えないつっちーが、クイズ王・佐々木に高らかに宣言する。
 同様に、亮君と直やんも疲れた様子はほとんど無い。
 まぁあれだ。愛の力ってヤツですよ。直やんは違いますが。
 直やんは、障害をことごとく破壊して回る亮君の後を付いてきただけなのである。
 疲れていなくて当たり前なのだ。
「まぁ落ち着きたまえ。主導権は私が握っているんだ。私に従って貰おう」
 しかし、クイズ王・佐々木は高らかに宣言したつっちーの言葉など耳に入っていないとでも言いたげな涼しい顔で答える。
「そんなの、こっちが主導権を握り返せばいいだけのことじゃん」
「第一、人質なんてヒキョーやで!しかも女の子!!」
 佐々木の言葉に、亮君らしい言葉で応戦し、直やんもそれに同意する。
「卑怯か…良い言葉じゃないか。トップに君臨するためには必要なことだろう?」
 が、やはりクイズ王・佐々木なだけあって言葉にだまされることがないのか全ての言葉を受け流す。
「じゃあ、イチ経由で璃奈ちゃんに言いつけてやる。俺とイチはマブダチだもんね」
「人質の分際で脅しのつもりか?ふん、この缶蹴りが終わったらこの幼等部は私の支配下になる予定なのだよ。女帝など怖くはない」
「なーる。最近怪しい動きがあるっちゅー噂は、あんさんが犯人やったんか」
 幼等部最強(恐)の璃奈様を怖くないと言い切るクイズ王佐々木に直やんは思い当たる節があるのか、割と爆弾発言を投下した。
「へー、そんなことよく知ってるね。ツッコミしか脳がない関西人かと思ってた」
 がしかし、わりかしシリアスな場面を亮君の率直な意見が崩した。
 どうやら、出会って2、3時間の直やんの亮君の印象はそれで決定されてしまっていたようだ。
「幼等部一の情報屋・直やんを知らんとはなぁ。そんなんじゃ一生実沙ちゃんの心はゲッグフッ!?」
 しかし、亮君のそんなちょっと痛いツッコミにもめげることなく反撃する直やんだが、一言多かったのか見事に亮君の拳が鳩尾にヒットした。
「大きなお世話だよ」
「いや、でも俺も知り合った最初の頃は同じように思ってた」
 亮君のついでにつっちーも直やんにちょっと痛いツッコミをする。
「んなっ!?つっちーまで?!みんな失敬やなーっ。わいは入学する前から全校並びに入学生全員の家族構成、人間関係、学力体力精神力、趣味から嫌いなアイドルまでぜーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんぶ知っとったで!!!!」
 つっちーにまでちょっと痛いツッコミをされた直やんは汚名返上とばかりに自分自慢を始める。
 が、その内容は一歩間違えればストーカーまがいだったし、その上、幼稚園に入る前からそんなことできるなんて結構怖い気がする。恐ろしい幼児だよ。
「入学する前って、…直やん2歳じゃないっ!?」
「っていうかさ、そういうのをストーカーって言うんだよ」
 もちろんそこをツッコミ担当のてるてると亮君が聞き逃す訳が無く、しっかりつっこんでおくのは忘れない。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜お前達、この私を無視するでないーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!」
 無視され続けたクイズ王佐々木は手元にあったボタンをぽちっとな、と押す。
 すると、実沙とてるてるを支えているロープの脇に、巨大ハサミ『
切るんです君』が現れる。
「さぁ、最後のクイズだ。私の家は代々クイズ王を輩出している名家だが、その始まりは私から数えて7代前からである。○ならば土屋実沙のロープを、×ならば如月輝恵のロープを切るがいい。正解ならば、下には巨大エアークッションが。不正解なら小麦粉の池が待っている。流石にこの問題は情報通の西川直也にも解らないだろう。はーっはっはっは!!さぁ、究極の選択だ。大切な妹を取るか、愛しい恋人を取るか。二人に一人。さぁ、選ぶといい、どちらの命を取るのかを」
実沙とてるてるがそれぞれつっちーに覚悟の声をかけるのを聞きながら、彼はゆっくりと口を開く。
「佐々木…、お前はクイズ王だったな…俺の問いかけに答えて貰おう。答えられれば俺は究極の選択を選ぼうじゃないか。もし、答えられないならば2人はすぐ解放して貰おうか。………問題です。究極の選択を迫られている俺だが、土屋実沙、如月輝恵に危害を加えることなく合理的かつ最前な手段を取るにはどうしたらいいでしょうか」
「愚問だな。そんなの、お前が正解を選べば良いだけのことだ。ビニールシートを張って見えないようにしているが、正解の場合には、エアークッションの滑り台が待ちかまえており、その先に巨大エアークッションが待っているのだ。だから正解すれば何の問題もない」
 すらりと答えた佐々木に、つっちーは不敵な笑みを浮かべた。
「まっ、まさか!?つっちー、
アレをしようなんて思ってないでしょうね?!やめるんだ…絶対やめるんだ!!」
アレ…って、兄さん!お願いだからアレだけは…、アレだけはやめて下さい!そんなこと、そんなコトしたら……!!」
『校内放送、校内放送。クラス対抗缶蹴り大会実行部よりお知らせです。只今、年長竹組の敗北が正式に決定いたしました。繰り返します。年長梅組の攻撃により、年長竹組の…』
 せっぱ詰まった、シリアスな場面に全くもって似合わない音が屋上に響き渡る。
 そこにいた全員が何が起こったのか一瞬理解できなかったのか、その場で固まっている。。
「「ある意味やったーーー!!」」
 一番最初に復活したのはてるてると実沙。
 呆然とするクイズ王を横目に、実沙とてるてるは手を取り合うことはできなかったがひとまず喜んだ。
「くそっ、まぁいい。如月輝恵は解放してやる。だが、土屋実沙はまだ戦いに参加しているのだから解放することはできないな」
『あー、あー、追加報告がありました。年長松組の敗北も正式に決定したそうです』
「なんだとーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!??」
 こうして、とてもとても苦労したアホな戦いはクイズ王・佐々木による絶叫で幕を閉じたのである。

第参部完

 

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